ミニピル「スリンダ錠」の取り扱いを始めました

ミニピル「スリンダ錠」の取り扱いを開始しました。

スリンダ錠は、2025年6月末に日本で経口避妊薬として承認され発売された新しいタイプの経口避妊薬です。


スリンダ錠は、従来の低用量ピルとは少し異なり、「ミニピル」と呼ばれる種類のものです。

  • 従来の低用量ピル:2種類の女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が含まれています。

  • スリンダ錠(ミニピル):1種類の女性ホルモン(プロゲステロンの一種、ドロスピレノン)のみが含まれています。

この「エストロゲンが含まれていない」という点が、スリンダ錠の最大の特徴です。


スリンダ錠の効果

  • 高い避妊効果:毎日正しく服用することで、排卵を抑え、子宮内膜を着床しにくくするなどの作用で、従来の低用量ピルと同等の高い避妊効果が期待できます。

  • 月経コントロール:月経痛やPMS(月経前症候群)の緩和も期待できます。

どんな人におすすめ?

エストロゲンを含まないため、以下の理由で従来の低用量ピルが使えなかった方でも服用が可能となることが多く、経口避妊薬としての適応が広がりました。

  • 血栓症のリスクがある方:喫煙者、肥満の方、40歳以上の方、高血圧の方など、血栓症のリスクから従来のピルをためらっていた方。

  • 従来のピルで副作用が強かった方:吐き気、むくみ、頭痛などがエストロゲンによる副作用だった場合、スリンダ錠なら症状が出にくい可能性があります。

  • 授乳中の方:授乳中でも服用できる場合があります。

  • 片頭痛の方:片頭痛のためピルが飲めなかった方も飲めることがあります。

副作用やリスク

スリンダ錠もすべての方に副作用がないわけではありません。

  • 不正出血:服用を始めたばかりの頃に、月経ではない時期に少量の出血が続くことがあります。多くの場合は、服用を続けるうちに落ち着いてきます。

  • その他:頭痛、下腹部痛、乳房の張り、気分の変化などが報告されていますが、これらも個人差があり、時間が経つと改善することが多いです。

服用するときの注意点

  • 毎日同じ時間に服用:スリンダ錠は、服用時間が3時間以上ずれると避妊効果が下がる可能性があります。毎日決まった時間に飲むことが非常に重要です。飲み忘れを防ぐために、アラームなどを活用するのがおすすめです。

  • 性感染症の予防はできない:スリンダ錠は避妊効果はありますが、HIV感染(エイズ)やその他の性感染症は防げません。性感染症予防のためにはコンドームの使用が必要です。


これまで、タバコを吸うためや高齢のため経口避妊薬の使用を躊躇されていた方も安心して飲んでいただくことが可能です。

ご希望の方は、ご相談くださいませ。


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